いざオーストラリアへ！

「今、死んでも我が人生に悔いなし！！」


と、豪語していた私。ところが今は悔いが一つ残ってしまう。
それはオーストラリアに行くことである！


今年の春、1人でエジプトに行った私は海外旅行モード・メラメラである。


「来年の春も絶対1人で海外行くぜっ！」


と決めてはいたものの肝心の行き先が決定してなかった。
なんとなくスイスに行こうかと思っていたのだが、列車事故もあったしあまり気乗りせず
一昨日、本屋の海外旅行コーナーで真剣に”るるぶ”を眺めていた。


そして、ふと目に付いたのがオーストラリア。


”コアラを抱っこして記念撮影”？　いーじゃーん。
”パラセーリング”？　いーじゃーん。
”ブルーマウンテン観光”？　いーじゃーん。
”イルカとふれあい＆餌付け”？　ナイス！！グッ・ジョブ！！


「おっしゃ！オーストラリア行くぜっ！！人生、悔い残したくないし！」


コアラ抱っこしないでイルカとふれあわないで死ねるかぁ！
そしてさっそく今日、HISに駆け込む。


「オーストラリアの地理とか全くわからないんですけどとりあえず
　コアラを抱っこして、パラセーリングして、ブルーマウンテン行って
　イルカに餌付けしたいです。」


店員さんがこのなんともわがままな条件を必死に探してくれる。
そして条件にあうものがみつかったので即決。


「じゃー、申し込みます。」


「え？来年の4月でしたらまだ時間もありますしいいんですか？」


「え？なんか問題あります？」


「いえ、僕まだ研修生で、こんなにすぐにお申し込みいただいたことがないもので・・・・・・」


おいおい、しっかり頼むぞー。ちょっと不安になる。
そして手続きを待っている間にお坊ちゃまと母親にメールする。


「来年の1人旅先が決定しました！！オーストラリアです！パチパチ！」


もう、お伺いではなく決定事項としてである。
そしてこちらも2人共、もう返信すらこない・・・・・・。


カモ～ン！私の青春！！


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行くよねぇ～！

うすうす感ずかれた方もいらっしゃるかと思いますが、


「そーいや、こいつ、9月に一人で韓国行くんじゃね？」


と。


そーなのです。
今月の半ばから私は一人韓国へ旅立つのです。


リストカット騒動があってから2回熱中症になってからというもの家族が誰一人、
そのことについて一切触れません。お坊ちゃまですら・・・・・・。


そして火曜日。


まだ私が熱中症になる前、パートでいっしょに働いている大塚君（仮）が
そのことについて初めて触れた。


「お嬢（私のこと）さぁ・・・・・・、韓国、行くの？」


「行くよねぇ～！！」（はるな愛　風）


「！！　行くよねぇ～！　って、やっぱり！その感じじゃ行くと思ったんだよ！」

（大塚君はもちろんリストカットのことは知らない）


「家族がさ、そのことについて一切、誰も触れないんだよねぇ。。。」


「そりゃ、触れられねーだろうよ。みんな、行くと思ってんだよ！」


（2人で）「・・・・・・、行くよねぇ～！！」


そう、私はHISにちゃっかり


「韓国みたいな近場で滞在期間が短くてもスーツケースじゃなきゃいけないんですか？」


と、質問までしに行くぐらい、韓国に行く気満々だった。


しかしそのわずか1時間後に


「点滴しに帰ります。」


騒動だ。
さすがの私も　3週連続　熱中症ランクイン！　されたら気弱になる。


しかも韓国の日程が「水・木・金」と終日フリーの日が木曜日なのもひっかかる。
終日フリーどころか終日・異国で点滴になってしまう可能性大だ。


そもそもガイドブックに


「頭が痛いです。」「お腹が痛いです。」「気持ちが悪いです。」


などは載っているが、


「熱中症になりました。」


は、載っていない。


更衣室で着替えをしている5分間、私の中の天使と悪魔が壮絶なバトルを繰り広げ、
今回ばかりは天使が微笑んだ。


店を出て、悪魔が下克上をおこさぬうちにHISに向かう。


「あのぅ、韓国、キャンセルします。」


「え！よろしかったら、理由をお聞かせ願いますか？」


「（放っておいてくれ！）体調がよくないんです。」


「わかりました。キャンセル料を算出しますね。」


あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！さらば、2010年、私の夏よ！


無念！！


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いざ韓国へ！（3）

2010/7/22(木) ついに決戦のときがきた・・・。


戦いの火蓋は AM 10:00 にきって落とされる。
私はピンクのチラシを見つめ、電話を握り締めている。


AM 9:50　 起床

AM 9:59　 フライングして電話通じず　音声アナウンスが流れる

その10秒後 再び電話

AM 10:00　電話開通！


「ＨＩＳです。」


「ソウル3日間、27,800円 のツアー　9/15(水)出発でお願いします！」


「お名前お願いします。」


「××　コモモです。」


「その次、お願いします。」


「あっ、一人です。」


「・・・、はいっ、確保しました。
　現在電話が鳴り響いている状態ですので後ほどこちらからご連絡致します。
　ご連絡先の番号を願いします。」


そう、私はＨＩＳの　


”夏スーパーサマーセールＦＩＮＡＬ” ソウル 3日間・27,800円　先着100名様限定


に応募していたのだ！！


雀荘の男子にアドバイスを貰ってから私は再びＨＩＳを訪れ


「あのぉ、韓国に行ったことのある人がホテルのランクが高いのではと
　言っているのですがぁ、、、」


などと、これまた、ごちゃごちゃと尋ねに行ったのだ。


前回、エジプト旅行を担当してくれた女性の店員が私のことを
覚えていてくれていろいろと相談にのってくれた。
そしてそんな悩める子羊（私）にこのツアーを勧めてくれた。


初めは、同じセール商品の　ソウル 3日間・19,800円　先着100名様限定　
にしようかと相談したら


「それは本当に安いだけでホテルが選べないのでとっても不便です。」


と、教えてくれた。その他にもいろいろ親切に教えてくれた。


「でも、こういうセール商品ってものすごく激戦で電話とかつながらないんですよね？」


「いえ、うちの営業所なら多分つながりますよ。大丈夫です。10時に電話してください。
　あと、たまに電話してきてから日にちはいつでもいいですって言う方がいるんですけど、
　そう言っている間に他の営業所でどんどん埋まっちゃいますから、出発日もこの日！
　って決めておいてくださいね。
　ソウル 3日間・27,800円　何月何日出発で！　って言ってください！」


「わかりましたっ！私、7/22の朝10時までに出発日決めて電話します！」


「頑張ってください！」


この女性店員のおかげで見事！第1希望日獲得である。ありがたや～、ありがたや～。
ちなみに慎重派な私は第6希望日まで決めていた。


2010/9/15(水)　キムチの国（？）韓国へ コモモ 29歳　1人、旅立ちます！


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いざ韓国へ！（2）

雀荘でさっそく


「今度は9月に一人で韓国に行くんだ～♪
　でもオプションとかつけたら3日で7万もかかるんだけど、高いよねぇ？」


と言うと仲の悪い男子メンバーが物凄い勢いで”異議申し立て”をしてきた。


「3日で7万？！高い！高い！高い！俺なんて3万ちょっとで行ったぜ。
　まぁ、個人旅行でタクシー乗ったら途中で降ろされて前のタクシーに乗れって言われて
　乗ったらメーターが5秒ぐらいで上がりやがったけどな！5千円ぐらいぼったくられたぜ！」


「私のはさぁ、一応現地スタッフがついてて空港からホテルまで送迎あるし。
　せっかく韓国いくならちゃんとしたとこみようと思ってソウルの半日観光と
　東大門への送迎みたいなのをオプションにつけたんだよねー。
　ご飯ついてないからあとは南大門？で一人でご飯食べようかと・・・。」


「まず、ソウルのどこを観光するわけ？みるとこないじゃん。
　それにさぁ、南大門とか東大門行って市場なんかで魚とか業務用の食品みたり
　変な山積みされた絨毯とかみて楽しいか？日本でいうアメ横だぜ。
　韓国行くなら明洞に行けっ！明洞が日本でいう原宿だ！
　あとロッテ会館とかさぁ、そっち行けよ。」


「ロッテ会館・・・？ってなに？（お菓子のロッテかしら・・・？）
　そもそも韓国行くって決めただけで現地の詳しい事情は何も知らんのだぁー。」


「ロッテ会館とは日本でいう三越の免税店バージョンだ！」


「ほぉぉぉ～う。ふむふむ、じゃー、そっちにする。オプションいらねぇなぁ。
　でもそうすると終日自由行動で一人でフラフラできるかね？」


「コモモちゃんならいけるっしょ！」


「なにそれ？一応私、性別・女子なんですけど？」


「！！！　そーじゃなくてさ、30とか40代の人ならともかくまだアクティブなんだから。」


「でもオプションつけなくても6万ちょっとだなぁ。高いよね？
　基本料金・燃油チャージ代込で35,000円ぐらいで一人部屋追加代が19,000円でしょ？
　空港なんちゃら料と保険入ったらもう6万ですよ。」


「そもそもホテル代が高い！35,000円ってちょっとグレード高いんじゃね？」


「あー、なんかね、駅近って言ってた。でもグレードは高くないと思うよ。」


「韓国はねぇ、安く行くからいいんだよー。まぁ、それでもいいなら行けばいいんじゃない？」


「やっぱり高いよねぇ。明日もう一回、HIS行って色々きいてみようかなぁー。」


こうして初めて彼の存在をありがたい・やるじゃん！と思った”異議申し立て”により、
私の韓国行きは見直されることになった。


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いざ韓国へ！

「今、死んでも我が人生に悔いなし！！」


と、豪語していた私。ところが今は悔いが一つ残ってしまう。
それは韓国に行くことである！


ことの発端？


夏休み、お坊ちゃまと毎年国内旅行に出かけている。
今年の春、エジプトに行った私は海外旅行モード・メラメラである。


「今年はさぁ、夏休み国内じゃなくて海外行こうよー！！」


「そんなお金、うちにあるんですか？」


「ちょっと貯金切り崩せば行けるよー！！」


「うちにはそんなお金もないし、俺、海外興味ねーし、行かない。」


「だって、海外旅行なんて今しか行けないよー？行こーぜ！海外！」


「行きません！！」


つまらない男である。そして最近の話。


「9月の夏休みどこ行く？」


「仕事が忙しくて8月末しか休みとれないよ。」


「ええ！8月末なんてバカ高いし超混んでるし今からじゃどこもとれないよ！
　それに8月は店（喫茶店）が人がいないから出てくれって言われてるから無理だよ。」


というわけで、夏休み2人で旅行に行くための貯金をしているのだが、
その半分をお坊ちゃまに「好きなものでも買いなさい」と言って渡し、
その半分で自分はまた京都にでも1人旅にでも行こうかと思った。


すると、悪魔の甘～いささやきが・・・


”そうだ、韓国へ行こう。”　”遠くの日本より近くの韓国！”


「おっしゃ、韓国行くぜっ！！」



というわけである。
ついさっき決めた。うん、韓国行ってくる。


さすがうちの両親。


「9月に1人で韓国に行ってくる。」


と言っても今更、驚きも止めもしない。そしてお坊ちゃま。
決定事項としてメールを送る。


”9月に1人で韓国に行くことにしました。ダメ？”


最後の”ダメ？”は社交辞令である。
すると絵文字で一つ”OK”マークの返信が。


明日、HISに行こう。うふふ。


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